ロレックスブログ2020

エル・プリメロの誕生~ゼニス:エル・プリメロ Episode 01~【ムーブメント列伝】

1969年に誕生して以来、すばらしい性能とメカニカルな魅力によって注目を集め続け、21世紀の現代においてもなお、ゼニスのフラッグシップとして新しいファンを獲得し続ける、類いまれなるムーブメント、エル・プリメロ。

ブランディングのプロ集団LVMHによって、ブランドイメージを都会的でスタイリッシュなものへとリファインされた、今日のゼニスが繰り出すプロダクトたちは、クラシックでタイムレス、そして気品と色香を併せ持ち、その外装だけでも十分に魅力的なものとなりました。

もはやエル・プリメロやエリートなどのインハウスムーブメントに興味を示さないゼニスのユーザーも多くなってきている感すらありますが、やはりエル・プリメロがゼニスのプロダクトの中核であることに、何ら疑う余地はないでしょう。

そんなエル・プリメロの誕生のきっかけとなったのは、1960年頃、ユニバーサル・ジュネーブの傘下にあったクロノグラフメーカー、マルテルがゼニスに売却されたことが始まりと思われます。

そしてマルテルが1934年に開発し、後にユニバーサルの高名なCal.28×系となった、腕時計用クロノグラフムーブメントの名品、Cal.749をゼニス銘のCal.146に改め、ここにゼニス初の「自社製腕時計型クロノグラフ」が誕生したのです。

Cal.146は様々な外装を与えられ、数多くのクロノグラフの名品を生み出しますが、ゼニスの開発精神はとどまることはありませんでした。

1960年代前半の段階では、当時の大きなスペースを必要とするクロノグラフ機構と、自動巻機構の同居に成功した例がなく、ゼニスはその分野のパイオニアとなることを決意して、1965年、マルテルに自動巻クロノグラフの製作を指示したと言われています。

マルテルはコンパクト化の困難なコラムホイール、水平クラッチ式の本格的で古典的なクロノグラフ機構にこだわりながらも、ゼニスの持っていたコンパクトなリバーサ式自動巻機構が収まるスペースの捻出に成功。

さらには当時、ゼニスと提携関係にあったモバードが開発した、ハイビートによる高精度機の技術も、エル・プリメロに導入されることになりました。

こうしてゼニス、マルテル、モバードのマニュファクチュール連合は1969年1月、世界で「初めて」の自動巻クロノグラフムーブメント、Cal.3019PHCの「発表」にこぎ付けます。


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