ロレックスブログ2020

オメガ/スピードマスター コーアクシャル クロノグラフ vs. プロフェッショナル

スピードマスターほど、感動的な歴史を持つ時計はないだろう。1957年に発表され、60年代にはNASAによって有人宇宙飛行のための公式腕時計に選ばれたスピードマスターは、月面着陸の全ミッションに同行したことで一躍、世界にその名を轟かせた。スピードマスターは今日でも、NASAの宇宙飛行士が宇宙空間で船外活動を行う際に着用を許されている唯一の時計である。そして、今なお、スピードマスターはその姿をほぼ変えずに作り続けられているのだ。

だが、ムーンウォッチがこれほどの成功を収めた理由は、宇宙飛行に関連することばかりではない。その素晴らしい意匠も大きく寄与している。この時計が装身具としてではなく、実用計器をコンセプトに設計されたことがひと目で分かるデザインこそ、成功のゆえんなのだ。特に、最高の視認性を提供すべくデザインされた文字盤は、実用性を重視した様式を生み出す重要な要素となっている。詳細に観察すると、内側と外側に向かって角を落としたラグと、サテンとポリッシュのコンビ仕上げの面を持つ複雑な形状のケースが目に入る。ケースの右側は左側よりも幅が広くなっており、リュウズガードとプッシュボタンガードの役割を担い、皿のようなベゼルがケースの上に堂々と君臨している。

2011年に発表されたオメガ自社製クロノグラフキャリバー9300を搭載した新モデル、スピードマスター コーアクシャル クロノグラフが古典的名作、スピードマスター プロフェッショナルと大きく異なるのは、全体的に少し大きくなったケースと、12時間積算計があった6時位置に日付表示が搭載されている点である。新モデルでは、12時間積算計が3時位置の60分積算計と同軸上に配されており、時刻と同じような感覚で計測時間を読み取ることができる。
両者とも“ツールウォッチ”として加工品質は全般的に良好で、実際のクォリティにおける両モデルの差は、40万9500円と75万6000円という価格差から想像されるよりもはるかに小さい。改良型コーアクシャル脱進機を備えた自社製自動巻きクロノグラフキャリバーを搭載した新モデルがスピードマスター プロフェッショナルに勝っているのは、強化サファイアクリスタルで出来た風防や同じくボックス型サファイアクリスタル製のトランスパレントバック、そして、より精巧な作りのブレスレットである。


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